揚げ物の油を再利用できる回数は?正しい保存方法や捨て方も解説
揚げ物の調理では大量の油を使用します。そのため、1回で捨てるのは勿体ないと感じる人も多いでしょう。揚げ物の油はほとんどの場合で再利用が可能です。しかし、何回再利用できるかは、油の状態や保管期間などによって異なります。本記事では揚げ物油の再利用できる回数や、油の交換時期の見分け方、正しい保管方法をご紹介するので、参考にしてみてください。
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揚げ物の油の再利用できる回数は?
揚げ油の再利用できる回数の目安は2~4回です。野菜の天ぷらや素揚げなど、脂分が少ない食材や調味料をあまり使わない料理であれば油が汚れにくいため、再利用できる回数は多くなります。一方でトンカツや唐揚げなどの料理は油が汚れやすいので、交換時期は早くなります。そのため、揚げ物が続く場合は油が汚れにくい料理を優先すると良いでしょう。
1回で交換した方が良いケースもある
揚げ油は、通常であれば数回再利用が可能です。しかし、油が以下の状態になっている場合は酸化が進んでしまっているため、1回しか使用していなくても交換した方が良いでしょう。
- 使用前と比べると色が濃くなっている
- 油に粘りがある
- 使用前は感じなかったイヤな臭いがする
- 通常湧いては消えるはずの泡が消えない
- 180度前後の加熱で煙が出る
酸化した油は使わない方が良い理由
油は使用回数を重ねて繰り返し加熱したり、光や空気に触れる場所で保存したりすることで酸化していきます。料理用語では油が疲れている状態と表すこともあります。酸化した油は、料理に全く使えないことはありませんが、使わない方が良いと言われています。その2つの理由を見てみましょう。
美味しく仕上がらない
美味しい揚げ物の特徴と言えば、カラッと軽やかな揚がり具合とサクッとした衣の食感。しかし、酸化した油で調理をするとこってりと油っぽい仕上がりになってしまいます。また、油の臭いもつきやすく、素材本来の香りや風味が失われてしまい、美味しく仕上がりません。
健康被害が起こる危険がある
酸化した油で調理したものを食べると、お腹がゆるくなったり、胸やけや吐き気をもよおしたりする場合があり、症状がひどい時には食中毒を引き起こすことも。また、長期的に酸化した油を摂り続けると、肝臓への負担が増えて肝機能障害を引き起こしたり脂肪肝になったりする原因になります。
他にも酸化コレステロールを生み出し、動脈硬化の一因にもなると言われているため、酸化した油は調理に使わない方が良いのです。
油の交換時期・酸化した油の見分け方
油の交換時期は油が酸化した時です。酸化した油の特徴を見てみましょう。
色が濃くなり濁っている
通常油は透き通った黄色をしているもの。しかし、酸化が進むにつれて焦げ茶色に変色します。また、色が濃くなるにつれて透明度も低くなり、濁ったようになります。油を鍋に入れた際、底が見えないほどに黒くなっている場合は交換した方が良いでしょう。
泡が消えない
揚げ物をしている際、食材を熱した油に入れると細かい泡がパチパチと立ちます。通常であればこの泡はすぐに消えますが、油が酸化している場合は細かく泡だったまま消えません。そのため、鍋に泡が溜まるようであれば油が酸化している証拠です。速やかに替えるようにしましょう。
油臭い・焦げ臭いなどイヤな臭いがする
ごま油やオリーブオイルなどを除いた植物性油のほとんどは、新鮮なものであれば無味無臭です。しかし、油が酸化してくると独特の油臭さや前回揚げたものの臭い、焦げ臭さなどイヤな臭いがし始め、料理にもその臭いが移ってしまいます。そのため、イヤな臭いがすると感じたら油を交換しましょう。
食材を入れる前に煙が出る
油を火にかけた際、新鮮な油であれば食材を入れる前は煙が出ることはありません。しかし、食材を投入する前に煙が出るのであれば、油が酸化しています。煙が出たら使用を止めて、新しい油に替えましょう。
粘り気がある
油を鍋に入れたり保存容器に移したりする際、サラサラと流れずにドロリと粘度があるようであれば、油が酸化して分解が進んでしまっている状態です。このような油は使わずに破棄するようにしましょう。
油の酸化を防ぐ正しい保存方法とは?
油の酸化の進み具合は保存方法によって大きく異なります。油の酸化を防ぐための保存方法をご紹介します。
鍋に放置せずに保存容器に移す
揚げ物が終わった後は、つい料理を食べるのに夢中になって鍋を放置しがち。しかし、鍋に残った揚げカスは油を傷める原因になります。また、鍋に入れたままの油は空気に触れる面が広いため、その分劣化が早く進んでしまいます。油を酸化させないためには、揚げ物が終わったら揚げカスをすくい、早めに保存容器に移すようにしましょう。
遮光性・密閉性が高い保存容器を使う
油を酸化させる大きな原因に空気・光があります。油の保存容器は様々なものがありますが、遮光性と密閉性が高いものを選び、なるべく空気や光の影響を受けないようにしましょう。おすすめの保存容器は琺瑯(ホーロー)製の専用容器です。なければガラス瓶など別の容器でも構いませんが、必ず耐熱性があるか確認してください。また、容器が透明・半透明であると光による影響を受けてしまうので、表面にアルミホイルを巻くなどして遮光性を高める工夫も忘れずに行ってください。
冷暗所で保管する
揚げ油を保管する際、使い勝手が良いのでキッチンのコンロ近くに置いておくという人は多いもの。しかし、コンロ周辺は温度が上がりやすく、知らず知らずのうちに油の酸化が進んでしまいます。揚げ油は冷暗所に保管して、なるべく早めに使うようにしましょう。
正しい油の捨て方
酸化してしまった油は捨てて、新しい油に交換するべきですが、油は捨て方を間違えると環境汚染につながったり、排水管の詰まりや悪臭の原因になったりします。また、地域のゴミ捨てのルールに背くことになるケースもあるので、油を処理する際はゴミ回収のルールを調べて正しい捨て方で捨てるようにしましょう。
まずは自治体のルールを確認する
家庭の食用油は基本的には可燃ごみとして処分しますが、自治体によっては資源ごみとして回収されるケースもあります。また、回収方法も自治体によって様々な方法があるので、まずは住んでいる地域での食用油の処分方法を自治体のホームページなどで調べるようにしましょう。
紙や布に染み込ませて捨てる
油の量が比較的少ない場合は、ペーパータオルや新聞紙などの紙類や、不要なタオルや雑巾などの布に吸わせて捨てます。油の量が多く、紙や布に吸わせ切るのが難しいのであれば、牛乳パックや二重にしたポリ袋に新聞紙などを敷き詰めて流し込み、口をしっかり塞いで捨てましょう。この時、油のみを吸わせると自然発火する恐れがあるので、少量の水も一緒に染み込ませるようにしましょう。
油処理剤で固める
油の量が多い場合、市販の凝固剤や処理剤を使うことで処理が楽になります。製品によって使い方は多少差があるものの、大抵のものは使い終わった油に混ぜて自然に冷めるのを待てば油がろうのように固まるので、後はそのままポリ袋などに入れて捨てるだけです。
揚げ物の油は正しい方法で保管しよう
揚げ油は通常であれば2~4回は再利用することができます。しかし、油が汚れやすい食材を揚げたり、保存方法が適切でなかったりすると、1回しか使っていなくても交換が必要となるケースもあります。揚げ油を再利用するためには、熱・空気・光を避けて正しい方法で保管することが大切です。揚げ終わったら、速やかに保存容器に移して冷暗所で保存するようにしましょう。
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